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殺菌剤プロシミドンの水中における光分解と加水分解

プロシミドン (スミレックス®) の緩衝液もしくは自然水中における光分解と加水分解について検討した. プロシミドンの分解は, 太陽光照射条件下においていくらか促進されたものの, おもに加水分解を経て進行した. 本化合物は, pH5以下では水による neutral reaction, pH7~8以上では塩基触媒, pH5~8の範囲では両者の反応を受けて分解した. 自然水において通常見いだされるpH6~9の範囲では, プロシミドンは半減期が0.6日~68日 (15℃), 2時間~18日 (30℃), 0.5時間~8日 (45℃) の速度で加水分解された. また, Arrhenius の式を用いて加...

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Published in:Journal of Pesticide Science 1984/05/20, Vol.9(2), pp.223-228
Main Authors: 三上, 信可, 今西, 久美子, 山田, 宏彦, 宮本, 純之
Format: Article
Language:Japanese
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Description
Summary:プロシミドン (スミレックス®) の緩衝液もしくは自然水中における光分解と加水分解について検討した. プロシミドンの分解は, 太陽光照射条件下においていくらか促進されたものの, おもに加水分解を経て進行した. 本化合物は, pH5以下では水による neutral reaction, pH7~8以上では塩基触媒, pH5~8の範囲では両者の反応を受けて分解した. 自然水において通常見いだされるpH6~9の範囲では, プロシミドンは半減期が0.6日~68日 (15℃), 2時間~18日 (30℃), 0.5時間~8日 (45℃) の速度で加水分解された. また, Arrhenius の式を用いて加水分解速度を温度の関数として表し, 計算から求めた加水分解半減期は実測値とよく一致した. 中性および塩基性条件下では環状イミドの加水分解物が, 一方, 酸性条件下ではさらにアミド結合が開裂した加水分解物が多く検出された.
ISSN:1348-589X
0385-1559
1349-0923
DOI:10.1584/jpestics.9.223