Loading…

2-クロロピリジン-3-カルボキサミド系殺菌剤の構造活性相関

N-置換アリール-2-クロロピリジン-3-カルボキサミド誘導体を合成し, その構造活性相関を検討した. 本系統には, 紋枯病 (Rhizoctonia solani) のみならず灰色かび病 (Botrytis cinerea) に対しても高い活性が見られた. 灰色かび病に対しては, アニリン部分のオルト位にアルキル基が置換した誘導体が高い活性を示した. また, 3位にアルキル置換したN-(インダン-4-イル) カルボキサミド誘導体には著しく高い活性が見られた. 置換アリールの環内にヘテロ原子を導入した場合活性は低下した. さまざまな縮合環においてアルキル置換基の長さが増すほど, 殺菌活性は向上...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in:Journal of Pesticide Science 1992/05/20, Vol.17(2), pp.91-98
Main Authors: 織田, 雅次, 佐々木, 直子, 榊, 敏朗, 野仲, 信行, 山岸, 兼治, 富田, 啓文
Format: Article
Language:Japanese
Online Access:Get full text
Tags: Add Tag
No Tags, Be the first to tag this record!
Description
Summary:N-置換アリール-2-クロロピリジン-3-カルボキサミド誘導体を合成し, その構造活性相関を検討した. 本系統には, 紋枯病 (Rhizoctonia solani) のみならず灰色かび病 (Botrytis cinerea) に対しても高い活性が見られた. 灰色かび病に対しては, アニリン部分のオルト位にアルキル基が置換した誘導体が高い活性を示した. また, 3位にアルキル置換したN-(インダン-4-イル) カルボキサミド誘導体には著しく高い活性が見られた. 置換アリールの環内にヘテロ原子を導入した場合活性は低下した. さまざまな縮合環においてアルキル置換基の長さが増すほど, 殺菌活性は向上した. 一方, 紋枯病に対しては, メタ位にアルコキシ基あるいはアルキル基が置換したアニリド誘導体が高い活性を示した. インダンあるいは種々の環を有したカルボキサミド誘導体では, 1位にアルキル基が置換した場合に著しく高い活性を示した. これらの化合物の中でN-(1, 1, 3-トリメチルインダン-4-イル)-2-クロロピリジン-3-カルボキサミド (BC723) は, いずれの病害に対しても最も良好な活性を示すことが見出された.
ISSN:1348-589X
0385-1559
1349-0923
DOI:10.1584/jpestics.17.2_91