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トリクロロメチル-1,3,5-トリアジン類の合成と硝酸化成抑制作用

トリクロロメチル-1,3,5-トリアジン類の畑土壌における硝酸化成抑制作用を調べることを目的として種々の1,3,5-トリアジン系化合物を合成し, 硝酸化成抑制効果 (pI50) を試験した. 検討したすべてのトリクロロメチル-1,3,5-トリアジン類は土壌中のアンモニア態窒素の硝酸化を遅らせた. 硝酸化過程の中間体であるヒドロキシルアミンおよび亜硝酸態窒素の蓄積が見られないことは, トリクロロメチル-1,3,5-トリアジンがヒドロキシルアミンの生成過程を主に阻害していると考えられた. pI50値と疎水性パラメータ (log P) との間には良好な関係が認められた. 硝酸化成抑制効果はトリアジン...

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Bibliographic Details
Published in:Journal of Pesticide Science 1993/05/20, Vol.18(2), pp.147-154
Main Authors: 村上, 学, 辻, 敦, 宮本, 美子, 山崎, 知司, 小川, 人士, 竹島, 征二, 若林, 攻
Format: Article
Language:Japanese
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Description
Summary:トリクロロメチル-1,3,5-トリアジン類の畑土壌における硝酸化成抑制作用を調べることを目的として種々の1,3,5-トリアジン系化合物を合成し, 硝酸化成抑制効果 (pI50) を試験した. 検討したすべてのトリクロロメチル-1,3,5-トリアジン類は土壌中のアンモニア態窒素の硝酸化を遅らせた. 硝酸化過程の中間体であるヒドロキシルアミンおよび亜硝酸態窒素の蓄積が見られないことは, トリクロロメチル-1,3,5-トリアジンがヒドロキシルアミンの生成過程を主に阻害していると考えられた. pI50値と疎水性パラメータ (log P) との間には良好な関係が認められた. 硝酸化成抑制効果はトリアジン環上に置換基としてトリクロロメチルとアミノ基が共存している化合物が好ましいことがわかった.
ISSN:1348-589X
0385-1559
1349-0923
DOI:10.1584/jpestics.18.2_147