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チオメチル基を有するクロロニコチニル系化合物の殺虫活性と選択毒性

クロロニコチニル系化合物のニトロメチレン部分の水素を, 種々のチオメチル基で置換した誘導体について, ヒメトビウンカとモモアカアブラムシに対する殺虫活性を検討したところ, ほとんどの誘導体が元の化合物とほぼ同等の活性を示した. 一方, マウスに対する急性毒性を検討したところ, チオメチル体の毒性は1/30以下に激減していた. 構造-活性相関, 酵素阻害剤, およびニコチン性アセチルコリン受容体 (nAChR) への結合性の検討等から, チオメチル部分は殺虫活性に直接関与しておらず, むしろ生体内で脱離して親化合物を再生している可能性が示唆された....

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Bibliographic Details
Published in:Journal of Pesticide Science 2000/02/20, Vol.25(1), pp.37-39
Main Authors: 小柳, 徹, 森田, 雅之, 岡田, 宏
Format: Article
Language:Japanese
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Description
Summary:クロロニコチニル系化合物のニトロメチレン部分の水素を, 種々のチオメチル基で置換した誘導体について, ヒメトビウンカとモモアカアブラムシに対する殺虫活性を検討したところ, ほとんどの誘導体が元の化合物とほぼ同等の活性を示した. 一方, マウスに対する急性毒性を検討したところ, チオメチル体の毒性は1/30以下に激減していた. 構造-活性相関, 酵素阻害剤, およびニコチン性アセチルコリン受容体 (nAChR) への結合性の検討等から, チオメチル部分は殺虫活性に直接関与しておらず, むしろ生体内で脱離して親化合物を再生している可能性が示唆された.
ISSN:1348-589X
0385-1559
1349-0923
DOI:10.1584/jpestics.25.37