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変異導入によるサイクロデキストラングルカノトランスフェラーゼの反応速度の上昇

Bacillus circulans T-3040株由来のサイクロデキストラングルカノトランスフェラーゼのサイクロデキストラン生産性を高めることを目的として,部位特異的変異導入により本酵素のアミノ酸残基を置換した。遺伝子操作用ランダム・センテロイド最適化コンピュータプログラムを適用して,酵素タンパクの疎水性またはバルキネスを変化させる部位を選択した。A452NとV744Lの2種類の変異酵素の単位時間あたりのサイクロデキストラン生産量が野生型酵素よりも増加していた。A452NとV744Lの反応速度はそれぞれ野生型酵素の3倍および2倍,Km値が9倍および3倍であった。何れの変異酵素においてもCa2...

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Bibliographic Details
Published in:Journal of Applied Glycoscience 2003/01/20, Vol.50(1), pp.33-35
Main Authors: 舟根, 和美, 中井, 秀了, 寺澤, 和恵, 小熊, 哲哉, 河本, 啓, 北村, 義明, 小林, 幹彦
Format: Article
Language:eng ; jpn
Online Access:Get full text
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Description
Summary:Bacillus circulans T-3040株由来のサイクロデキストラングルカノトランスフェラーゼのサイクロデキストラン生産性を高めることを目的として,部位特異的変異導入により本酵素のアミノ酸残基を置換した。遺伝子操作用ランダム・センテロイド最適化コンピュータプログラムを適用して,酵素タンパクの疎水性またはバルキネスを変化させる部位を選択した。A452NとV744Lの2種類の変異酵素の単位時間あたりのサイクロデキストラン生産量が野生型酵素よりも増加していた。A452NとV744Lの反応速度はそれぞれ野生型酵素の3倍および2倍,Km値が9倍および3倍であった。何れの変異酵素においてもCa2+による活性化とCu2+による阻害の程度に減少がみられたが,至適温度,至適pH,温度安定性,pH安定性には変化がなかった。野生型酵素も変異型酵素もCa2+非存在下において水溶性カルボジイミドにより失活がみられたが,10mMCa2+の存在下では失活の割合が著しく減少した。
ISSN:1344-7882
1880-7291
DOI:10.5458/jag.50.33