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脳卒中患者における随意的咳嗽力と日常生活動作能力との関連性

〔目的〕本研究の目的は,脳卒中患者の随意的咳嗽力と日常生活動作(ADL)との関連性について明らかにすることである.〔方法〕対象は回復期脳卒中患者41名(男20名,女21名,平均年齢70.7±10.9歳)であった.随意的咳嗽力には最大咳嗽流速(PCF),呼吸筋力には最大呼気口腔内圧(MPE),最大吸気口腔内圧(MIP)を用いた.ADLの指標には機能的自立度評価表(FIM),基本動作能力,自立起床能力を用いた.〔結果〕PCFとFIM,PCFと基本動作能力との間に有意な正相関が認められた.自立起床不能群のPCF,MEP,MIPは,自立起床可能群のPCF,MEP,MIPより有意な低値を示した.〔結語〕...

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Published in:理学療法科学 2013, Vol.28(1), pp.105-108
Main Authors: 山下, 弘二, 伊藤, 和夫
Format: Article
Language:Japanese
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Description
Summary:〔目的〕本研究の目的は,脳卒中患者の随意的咳嗽力と日常生活動作(ADL)との関連性について明らかにすることである.〔方法〕対象は回復期脳卒中患者41名(男20名,女21名,平均年齢70.7±10.9歳)であった.随意的咳嗽力には最大咳嗽流速(PCF),呼吸筋力には最大呼気口腔内圧(MPE),最大吸気口腔内圧(MIP)を用いた.ADLの指標には機能的自立度評価表(FIM),基本動作能力,自立起床能力を用いた.〔結果〕PCFとFIM,PCFと基本動作能力との間に有意な正相関が認められた.自立起床不能群のPCF,MEP,MIPは,自立起床可能群のPCF,MEP,MIPより有意な低値を示した.〔結語〕脳卒中患者の随意的咳嗽力とADL能力との間に関連性が認められた.随意的咳嗽力は自立起床可能群より自立起床不能群の方が小さく,それには腹筋群の弱化が影響していることが示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.28.105