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非利き手運動中のγ帯域律動反応の変化

〔目的〕利き手と非利き手での手指屈伸運動中の脳活動の相違を,γ帯域律動反応を指標に検討した.〔対象と方法〕対象は,右利きの健常成人9名.利き手(右手)または非利き手(左手)での示指の屈伸運動を自己ペースで20秒間行わせた時の運動前後および運動中の脳活動を,国際10-20法を用いて頭皮上20ヵ所より記録した.基準電極は鼻尖部とした.解析は,オフライン上で高速フーリエ変換(FFT)を行い,低域γ帯域律動反応(30–90 Hz)と高域γ帯域律動反応(90–120 Hz)とに分けて振幅値を算出し,頭皮上空間電位分布を検討した.〔結果〕非利き手運動時の高域γ帯域の分布では,両側の前頭部と運動側の感覚運動...

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Published in:理学療法科学 2020, Vol.35(4), pp.527-531
Main Authors: 溝口, 貴之, 池田, 拓郎, 高嶋, 美和, 後藤, 和彦, 岡, 真一郎, 後藤, 純信
Format: Article
Language:Japanese
Subjects:
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Description
Summary:〔目的〕利き手と非利き手での手指屈伸運動中の脳活動の相違を,γ帯域律動反応を指標に検討した.〔対象と方法〕対象は,右利きの健常成人9名.利き手(右手)または非利き手(左手)での示指の屈伸運動を自己ペースで20秒間行わせた時の運動前後および運動中の脳活動を,国際10-20法を用いて頭皮上20ヵ所より記録した.基準電極は鼻尖部とした.解析は,オフライン上で高速フーリエ変換(FFT)を行い,低域γ帯域律動反応(30–90 Hz)と高域γ帯域律動反応(90–120 Hz)とに分けて振幅値を算出し,頭皮上空間電位分布を検討した.〔結果〕非利き手運動時の高域γ帯域の分布では,両側の前頭部と運動側の感覚運動野で,低域γ帯域では両側の感覚運動野で拡大した.〔結語〕非利き手運動中には,高域と低域のγ帯域律動反応が両側の感覚運動野上で賦活することがわかった.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.35.527