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脳性麻痺痙直型両麻痺児者のリーチング動作の特性

〔目的〕痙直型両麻痺児者のリーチング動作時の各身体部位の運動角度と移動距離および重心移動を定量化し,代償運動を明らかにすることである.〔対象と方法〕脳性麻痺痙直型両麻痺児者7名,健常成人8名を対象にリーチングを課題として実施し,到達時間,移動距離,運動角度および重心動揺を測定した.〔結果〕痙直型両麻痺児者は,健常成人に比較して下部体幹と骨盤の前方移動が短く,上肢の移動が長い.また,前後方向最大振幅が短く,速度も遅かった.〔結語〕痙直型両麻痺児者のリーチングの代償運動は,骨盤前傾運動が低下し,運動性の高い肩甲帯や上肢を過剰に前方に移動させる.その時に上部体幹の屈曲と頸部伸展の過剰な努力により体幹...

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Published in:理学療法科学 2021, Vol.36(3), pp.307-311
Main Authors: 高橋, 俊章, 加藤, 沙織, 渡部, 美穂, 永瀬, 外希子, 神先, 秀人
Format: Article
Language:Japanese
Subjects:
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Description
Summary:〔目的〕痙直型両麻痺児者のリーチング動作時の各身体部位の運動角度と移動距離および重心移動を定量化し,代償運動を明らかにすることである.〔対象と方法〕脳性麻痺痙直型両麻痺児者7名,健常成人8名を対象にリーチングを課題として実施し,到達時間,移動距離,運動角度および重心動揺を測定した.〔結果〕痙直型両麻痺児者は,健常成人に比較して下部体幹と骨盤の前方移動が短く,上肢の移動が長い.また,前後方向最大振幅が短く,速度も遅かった.〔結語〕痙直型両麻痺児者のリーチングの代償運動は,骨盤前傾運動が低下し,運動性の高い肩甲帯や上肢を過剰に前方に移動させる.その時に上部体幹の屈曲と頸部伸展の過剰な努力により体幹を固定している.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.36.307