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筋核動態からみたラットヒラメ筋廃用性萎縮に対する間欠的荷重の効果

廃用性筋萎縮の進行抑制に関して, 臨床的に導入可能な間欠的荷重方法による効果の相違を動物実験により検索した. 後肢懸垂法によりラット後肢筋に廃用性筋萎縮を惹起し, その間に一日40分の荷重を実施した. 具体的には, 40分荷重を1回(W40), 20分荷重を2回(W20), 10分荷重を4回(W10)および荷重しない群(HS)を作製し, 対照群と比較検討した. 2週間後にヒラメ筋を摘出し, 組織化学的に検討した. さらに筋核の動態について, 細胞増殖およびアポトーシスの観点から免疫組織化学的に分析した. 筋線維断面積は, 荷重による萎縮抑制効果を示した. 増殖核は, 対照群に比し実験群で少なか...

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Published in:Journal of the Japanese Physical Therapy Association 2003, Vol.6 (1), p.1-9
Main Author: 山崎俊明
Format: Article
Language:Japanese
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Description
Summary:廃用性筋萎縮の進行抑制に関して, 臨床的に導入可能な間欠的荷重方法による効果の相違を動物実験により検索した. 後肢懸垂法によりラット後肢筋に廃用性筋萎縮を惹起し, その間に一日40分の荷重を実施した. 具体的には, 40分荷重を1回(W40), 20分荷重を2回(W20), 10分荷重を4回(W10)および荷重しない群(HS)を作製し, 対照群と比較検討した. 2週間後にヒラメ筋を摘出し, 組織化学的に検討した. さらに筋核の動態について, 細胞増殖およびアポトーシスの観点から免疫組織化学的に分析した. 筋線維断面積は, 荷重による萎縮抑制効果を示した. 増殖核は, 対照群に比し実験群で少なかった. HSと比較しW20は差がなく, W10とW40は荷重効果を示した. アポトーシス核は, 対照群に比し実験群で多かった. HSと比較しW20は差がなく, W10とW40は有意に少なかった. 以上より, 間欠的荷重方法によって, ラットヒラメ筋廃用性萎縮の進行抑制効果に相違を生じることが, 筋核動態の観点から示唆された.
ISSN:1344-1272