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農業生産現場での防除効果の高い散布法

農薬が有効に作用するには, 浸透移行やガス化が期待できる一部の例外を除き, 病害虫の発生部位に直接到達することが必要である. しかし, 生産者が行う慣行の散布法では防除部位に農薬を到達させることができず, 防除効果の十分でない場合がある. これを補う目的で散布が繰り返され, 生産者の肉体的, 経済的負担を増大させる結果となっている. 少ない回数で十分な防除効果を得るためには, 農薬が防除部位にどのように到達しているかを把握し, 問題点を改善して, 効率的な散布法を確立することが必要である. 筆者らは, こうした観点から生産現場における散布法の問題と改善について取り組んできた1-6). 本稿では...

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Bibliographic Details
Published in:Journal of Pesticide Science 2000/08/20, Vol.25(3), pp.292-295
Main Author: 谷川, 元一
Format: Article
Language:Japanese
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Summary:農薬が有効に作用するには, 浸透移行やガス化が期待できる一部の例外を除き, 病害虫の発生部位に直接到達することが必要である. しかし, 生産者が行う慣行の散布法では防除部位に農薬を到達させることができず, 防除効果の十分でない場合がある. これを補う目的で散布が繰り返され, 生産者の肉体的, 経済的負担を増大させる結果となっている. 少ない回数で十分な防除効果を得るためには, 農薬が防除部位にどのように到達しているかを把握し, 問題点を改善して, 効率的な散布法を確立することが必要である. 筆者らは, こうした観点から生産現場における散布法の問題と改善について取り組んできた1-6). 本稿では, ナスのミナミキイロアザミウマを対象とした殺虫剤の散布から問題点を摘出し, これらを整理した上で, その改善法について述べた. そして, 作物一般についての農薬散布に関する問題点にも言及した.
ISSN:1348-589X
1349-0923
DOI:10.1584/jpestics.25.292