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日本発の新植物ホルモン-ストリゴラクトン-
植物はさまざまな2次代謝産物を生産し, その一部を環境中に放出している. 環境中に放出される2次代謝産物には多くの生理活性物質が含まれており, 同種および他の生物種の成長, 分化, 行動などに影響をおよぼす. 例えば, マメ科植物の分泌するフラボノイドは根粒菌のnod遺伝子の転写を誘導する共生開始シグナルとして機能し, 昆虫(植食者)によって食害を受けた植物は揮発性情報化学物質(HIPV)を放出して天敵昆虫(捕食者)を呼び寄せる. また, 食害などの物理的傷害を受けた場合や病原微生物に感染した場合, 植物からジャスモン酸, サリチル酸, エチレンなどの植物ホルモンが放出され, それらは全身獲得...
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Published in: | Journal of Pesticide Science 2009, Vol.34 (4), p.301-301 |
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Main Author: | |
Format: | Article |
Language: | Japanese |
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Summary: | 植物はさまざまな2次代謝産物を生産し, その一部を環境中に放出している. 環境中に放出される2次代謝産物には多くの生理活性物質が含まれており, 同種および他の生物種の成長, 分化, 行動などに影響をおよぼす. 例えば, マメ科植物の分泌するフラボノイドは根粒菌のnod遺伝子の転写を誘導する共生開始シグナルとして機能し, 昆虫(植食者)によって食害を受けた植物は揮発性情報化学物質(HIPV)を放出して天敵昆虫(捕食者)を呼び寄せる. また, 食害などの物理的傷害を受けた場合や病原微生物に感染した場合, 植物からジャスモン酸, サリチル酸, エチレンなどの植物ホルモンが放出され, それらは全身獲得抵抗性の誘導などの防御反応に関与する. このように重要な役割を担っている2次代謝産物であるが, 放出量が微量で環境中で不安定な場合には, 特定の現象に関与している活性本体を突き止めるまでに時間がかかることが多い. このシンポジウムでテーマとして取り上げたストリゴラクトン(strigolactone, SL)は, そのような2次代謝産物の代表的な例である. |
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ISSN: | 1348-589X |