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秋田県における側弯症検診の現状と課題

はじめに:本県では1984年からモアレ法による学校検診を行っており,運動器検診開始後も継続している.今回,秋田市教育委員会のデータ提供により,運動器検診の結果とモアレ法による側弯症検診の結果を比較した.対象と方法:2017~2020年度に運動器検診で脊柱に所見ありとされ二次検診を受診した1,442例と,モアレ検診で所見ありとして二次検診を受診した474例を対象とし,X線撮影によるCobb角10°以上の陽性率を算出した.結果:陽性適中率は運動器検診で39%,モアレ検診では60%であった.中学生の陽性適中率に限ると,運動器検診で57%とモアレ検診と同程度だったが,診断された13%が運動器検診で新規...

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Published in:Journal of Spine Research 2023/11/20, Vol.14(11), pp.1366-1371
Main Authors: 三澤, 晶子, 本郷, 道生, 工藤, 大輔, 若林, 玲奈, 木村, 竜太, 島田, 洋一, 宮腰, 尚久
Format: Article
Language:Japanese
Subjects:
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Description
Summary:はじめに:本県では1984年からモアレ法による学校検診を行っており,運動器検診開始後も継続している.今回,秋田市教育委員会のデータ提供により,運動器検診の結果とモアレ法による側弯症検診の結果を比較した.対象と方法:2017~2020年度に運動器検診で脊柱に所見ありとされ二次検診を受診した1,442例と,モアレ検診で所見ありとして二次検診を受診した474例を対象とし,X線撮影によるCobb角10°以上の陽性率を算出した.結果:陽性適中率は運動器検診で39%,モアレ検診では60%であった.中学生の陽性適中率に限ると,運動器検診で57%とモアレ検診と同程度だったが,診断された13%が運動器検診で新規に陽性,87%が継続して陽性であり,大多数の症例がモアレ検診で側弯症の診断を受けていた.結語:本研究の結果から,改めて運動器検診との対比においてモアレ検診の有用性が明らかになった.検診を進めるにあたり,検診後のフォローアップ体制の充実も必要と考えられた.また,検診結果のフィードバックのため,個人情報保護の問題等解決に向け,検診の発展には教育委員会や医師会への働きかけと連携が必要である.
ISSN:1884-7137
2435-1563
DOI:10.34371/jspineres.2023-1105