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内部に傾斜構造を有する微粒子複合ゲルの刺激応答性形態変化
ポリアクリルアミド(PAAm)ゲル前駆体溶液にアニオン性の微粒子ゲルを分散させ,電気泳動を行ってからPAAmゲルを重合することにより,内部に微粒子ゲルの濃度勾配を有する電解質微粒子ゲル/PAAmゲル複合体(傾斜構造P-DNゲル)を創製した.微粒子ゲルは電気泳動に伴って陰極側に移動し,その偏在度合いは電気泳動時間によってコントロール可能であった.本傾斜構造P-DNゲルは,純水中で大きく湾曲してらせん構造を形成した.これは,ゲルの陽極側(PAAmゲル層)の膨潤度が陰極側(微粒子リッチ層)よりも大きいという膨潤ミスマッチによってひき起こされたものである.また本P-DNゲルをエタノール水溶液,NaCl...
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Published in: | Kōbunshi ronbunshū (Tokyo) 2017/07/25, Vol.74(4), pp.311-318 |
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Format: | Article |
Language: | Japanese |
Subjects: | |
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Summary: | ポリアクリルアミド(PAAm)ゲル前駆体溶液にアニオン性の微粒子ゲルを分散させ,電気泳動を行ってからPAAmゲルを重合することにより,内部に微粒子ゲルの濃度勾配を有する電解質微粒子ゲル/PAAmゲル複合体(傾斜構造P-DNゲル)を創製した.微粒子ゲルは電気泳動に伴って陰極側に移動し,その偏在度合いは電気泳動時間によってコントロール可能であった.本傾斜構造P-DNゲルは,純水中で大きく湾曲してらせん構造を形成した.これは,ゲルの陽極側(PAAmゲル層)の膨潤度が陰極側(微粒子リッチ層)よりも大きいという膨潤ミスマッチによってひき起こされたものである.また本P-DNゲルをエタノール水溶液,NaCl水溶液に浸漬させ,各層の膨潤度を制御することにより,ゲルの形態をそれぞれ平板状,円筒状へと多様かつ可逆的に変化させることにも成功した. |
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ISSN: | 0386-2186 1881-5685 |
DOI: | 10.1295/koron.2017-0012 |